誠意をもって
- 公開日
- 2023/03/04
- 更新日
- 2023/03/04
お知らせ
写真は、見頃を迎えた守小のウメの花です。
本県の木は「ウメ」、そして、水戸藩の9代目藩主であり、江戸幕府最後の将軍、徳川慶喜公の父、徳川斉昭公が、ウメの少なかった水戸に小石川後楽園のウメの実を自ら集めて送り、偕楽園をつくったそうです。
そんな斉昭公は自らの考えを石碑や扁額など様々な物に書き付け多くの人に伝えようとしたそうです。それらは今でも偕楽園をはじめ水戸の各地で見ることができ、偕楽園記碑には、こんな言葉があるそうです。
「ここにおいて梅樹数千株を芸ゑ、もって魁春の地を表はす。」
斉昭公は、偕楽園に数千株の梅の木を植え、真っ先に春が来る場所としたそうです。また、梅の実を兵糧として有事の際の備えとも言われています。弘道館にも梅に対する思いを記した種梅記碑があり、現在でもこの2カ所が県庁所在地水戸を代表する梅の名所となっているそうです。
そして、以下の言葉も。
「巧詐不如拙誠」
この言葉は、巧みに偽りごまかすことは、つたなくも誠意をもってことに当たることに及ばないという斉昭公ならではの茶の心構えだそうです。好文亭をはじめとする、華美を廃した水戸藩の気風とも通ずるものがあるそうです。
春の訪れを真っ先に知らせようと力強く咲くウメの花から、改めて「誠意をもってことに当たる」ことの大切さを深く考えた3月4日となりました。
「つたなくとも誠意をもって・・・」ことに当たって参りたいと思います。