チーム守中コラム〜寄り添い
- 公開日
- 2023/04/07
- 更新日
- 2023/04/07
お知らせ
私は映画が好きで、学生時代は映画館でアルバイトをしていたということもあり、一年間でかなりの回数映画館に足を運んでいました。しかしながら、最近は運ぶ足が重くなったのか、年に2、3本しか映画館で観ることがなくなってしまいました。その分、光テレビ等で放映されている昔の映画を録りためて観ています。最近はその回数すら減ってきて、再生することが少なくなってきてしまっています。
先週末、久しぶりに再生ボタンを押して観たのが、「泣き虫しょったんの奇跡」という日本映画です。この作品は、将棋棋士の瀬川晶司さんの自伝が原作となっています。瀬川さんは、新進棋士奨励会という、棋士を目指す人が所属する会を年齢制限で退会し、社会人となった後に、プロ棋士との対戦という形の、特例の編入試験に合格し、プロ棋士となりました。
映画は、彼の小学校時代からプロ棋士に合格するまでを描いたもので、ゆったりとした流れの中に、勝負の厳しさ、人生の中での困難への向き合い、家族や友達とのふれあい等が盛り込まれていて、私の好きな映画リストに入っています。その中で、私の気持ちに刻まれている言葉があります。瀬川少年の小学校時代の新しい担任の先生、鹿島澤洋子さんが、新学期初日にクラスの児童に話した言葉です。
「(私はみんなに)人が悲しいときに寄り添ってあげることも大切だけど、その人が喜んでいる時に、『よかったね』って、一緒に喜んであげられる友達になってほしいなぁ」
この言葉は、人が生きていれば必ず味わう、悲しみにも喜びにも寄り添うことが、その人に本当の意味で寄り添うということであるということを教えてくれるものです。人は感情の動物。その感情に、丁寧に、思いやりの気持ちをもって、寄り添いたいものです。映画を観ていたら、感情が集まる学校は、一人一人の感情を大切にして、温めなくてはいけないなぁと哲学思考に入りました。
ちなみに、この映画で、先生を演じたのが松たか子さん、瀬川少年の成人役を演じたのが松田龍平さんで、お二人は、私の大好きなドラマ、「大豆田とわ子と三人の元夫」で共演しています。何か新しい発見をした時の喜びが胸に広がりました。