チーム守中コラム〜故事成語その2
- 公開日
- 2023/02/21
- 更新日
- 2023/02/21
お知らせ
ニュースを見ていた時、「人生、何が起こるか分からないよなぁ」と、しばし深い思考に入った時に、「人間万事塞翁が馬」という故事成語が頭に浮かびました。
「人間万事塞翁が馬」または「塞翁が馬」とは、人生に関する考え方の故事成語です。
「にんげん ばんじ さいおうが うま」と読みます。意味は、「人生において、何かが起こった時、一見幸福でも後々の災いになったり、一見災いでも後々の幸福になったりることがある。人間の幸不幸は解らないものである」です。人生の幸不幸は予測しにくいということです。 この言葉には次のようなエピソードがあります。
ある塞(砦)に近いところにおじいさんとその息子が住んでいました。
ある日、おじいさんの馬が他の地へ逃げていってしまいました。
周囲の人は、馬がいなくなったことをおじいさんが悲しんでいるだろうと思っていました。
ところが、おじいさんは「いやいや、これが幸福になるかもしれないよ」と笑って言いました。すると、しばらく経ってから、その馬が逃げていった地にいたとてもいい馬を連れて帰ってきたのです。周囲の人は、これは幸運だと言うと、おじいさんは「いや、これが不幸の元になるかも知れない」と心配したそうです。すると、おじいさんの言ったとおり、その連れ帰ってきた馬に乗っていた息子が落馬して、大怪我をしてしまいます。おじいさんは「もしかしたら、これは幸福になるかも知れない」と話すのです。
すると、そのうち大きな戦が起こり、砦にいた若者は、ほとんど戦死してしまいました。しかし、息子は大怪我で戦に行けず、命拾いしたのでした。
確かに人生は、何がよくて何が悪いかは簡単には分かりません。「それだから人生は楽しいんだよ」という悟りを開いた方がいますが、人間なかなかそう簡単には思えませんよね。