チーム守中コラム〜しなやかさ、ゆとり
- 公開日
- 2022/12/23
- 更新日
- 2022/12/23
お知らせ
最近はあまり観なくなりましたが、少し前のACジャパンのコマーシャル。コンビニレジの前で、支払いのため慌てている老婦に後ろに並んでいる若者が、「アンタのペースでいいんだ 何も気にするな 自分らしく堂々と生きるんだ〜」とラップ調で語りかけるCMです。このCM、とても胸に響き、買い物をしてレジに並ぶといつも思い出しています。昨日も思い出していると、このCMと少しシチュエーションが違う出来事もあったなぁと、ふっと記憶が蘇りました。
数年前のスーパーマーケットでの出来事です。レジに並んでいると、前の御年配の御婦人のレジ打ちが始まりました。レジ担当の方は、長蛇の列を意識しているのか、他に仕事があるのか、とても焦っている様子でした。
そして、次の瞬間、ふっと私の目線が買い物かごから離れなくなりました。御婦人は、お孫さんへのおやつなのか、小さいお菓子を数袋購入していましたが、レジ担当の方が、一刻を争うかのごとく素早い手さばきで処理をしていて、しまいにはそのお菓子を半ば投げてしまっていました。お菓子とはいえ食べ物を投げてはいけないなあと、私はとても嫌な思いになってしまいました。自分の買い物も投げられはしないか、いや、もとより今、注意というか、一言言ってもいいのでは・・・、又は私が早くしてくれというオーラを出してはいないか・・・と、脳内でプチパニックを起こしていました。
そんな、思考がぐるぐる回っている私は、次の瞬間、ほっこりしたのです。レジ打ちが終わった時に、レジ担当の人の手が、かごに当たってしまいました。すると、御婦人が、「大丈夫?」と優しく声を掛けたのでした。店員さんは、「すみません」と返事をし、精算が終わった時に、御婦人が、「ありがとうね」とお礼を言いました。レジ担当の店員さんも笑顔で「ありがとうございました」とお礼を言いました。心なしか、店員さんの表情や雰囲気も和らぎ、プチパニックの私もほっこりと温かい気持ちになりました。私の買い物も宙を舞うこともなく、買い物が終わりました。
その御婦人の、しなやかでゆとりのある雰囲気が、少なくとも店員さんと私に伝わり、私たちにゆとりも生まれました。車に乗る際に心の中で「ありがとうございました」とつぶやいたのを今でも覚えています。